2023.02.09

タクシーの仕事はとにかく面白い。それを伝えられる教官でありたい。

誰しも、いきなりタクシードライバーになれるわけではありません。試験に合格して、教習を受けて一人前のドライバーになるのです。今回は新人教習を担当する高田教官に具体的な教習内容や仕事の魅力について語っていただきました。

高田

2005年中途入社。多くの教習生から慕われる女性教官。

お客様に育てていただいたドライバー時代。この仕事の楽しさを知る。

—まずは高田さんのご入社の経緯を教えてください。

高田:もともとタクシードライバーの仕事には興味があったんです。ただ、自分の中で男性の職業という認識が強かったので、別の仕事に就いていました。でも、あるとき日の丸交通の女性ドライバーを見かけて、女性も働いていることを知って。すぐさま、面接を受けて入社することにしました。

—最初はドライバーとして働き始めたのですね。実際に仕事をしてみて、どうでしたか?

高田:本当にお客様が親切で、私はお客様に育てられたと思っています。最初は道が分からなくて困ることもありましたが、お客様に行き方を教えていただいては道を覚えてを繰り返して成長していきました。接客にネガティブな印象をお持ちの方もいるかもしれませんが、真心込めて接客すれば、ちゃんと真心で返ってくるものですよ。

—運転も接客もお好きなんですね。

高田:そうですね。教習生にも良く言うのですが、この仕事は「ありがとう」という言葉のチップをいただける仕事だと思っています。たまに、本当にキャッシュのチップをくださったり、お花とかケーキとか、何かしらの物をくださって感謝の気持ちを表したいとおっしゃるお客様もいらっしゃいましたね。

—その後、教官になられるわけですが、実はドライバーをつづけたかったのでは?

高田:ドライバーの仕事が好きだったので、つづけたい気持ちはありました。今でもです。土日に乗務させてもらえないかと毎年のようにお願いしているのですが、じゃあ、あなたはいつ休むんですかと言われて実現はしていません(笑)

これからドライバーになる教習生に技術や知識だけでなく、仕事の魅力も伝えていく。

—教官になられた経緯について教えてください。

高田:すでに、2回ほど教官にならないかと誘われていたのですが、ドライバーをつづけたくて断っていて、3回目の打診の際についに承諾しました。教官になって自分が新人時代に地理教習を受けたときに、こういう資料が欲しかった、こういう情報が欲しかったという思いを具現化したいと思ったんです。自分がどうして欲しかったかを考えながら仕事をしています。

—やりがいを感じる瞬間は、どんなときですか?

高田:やはり、タクシードライバーが楽しい職業だと教えることができたときです。教習を終えてドライバーになった元教習生たちが会いに来てくれることがあるのですが、そのときに「高田教官、タクシーの仕事って楽しいですね。びっくりしました」と言ってくれるんですよ。最初は、運転に自信がない、怖いって人もたくさんいるんですけど、乗務してみたら仕事が楽しくなったということが多いです。その言葉を聞くと、私は本当にやりがいを感じます。

—具体的には、どのような教習をしていらっしゃるのでしょうか?

高田:まず新人の皆さんには、タクシーセンターでの地理試験と自動車学校での二種免許試験に合格してもらう必要があるので、そのための座学から始まります。地理試験は定型の問題があるので、基本問題に出てくる幹線道路と交差点、施設を覚えてもらって、それから応用部分を覚えていく流れで勉強を進めていきます。問題の内容はランドマークや大きめの施設の場所はどこにあるかといった内容がメインです。暗記問題なので、繰り返し繰り返し問題を解いて覚えることがポイントです。問題と答えを見ていくだけでは覚えたつもりになってしまうので、書いて、喋って覚えることを推奨しています。

—本当に基本的なところから丁寧に教えてもらえるのですね。

高田:そうですね。人によっては勉強の仕方から教えることもありますよ。本格的な学習なんて高校卒業してからしてない人が多いですから。

—暗記以外にも学習方法はありますか?

高田:私はよく、小人になって地図の中を旅してみようと言います。覚えなければいけない主要施設がたくさんあって実際に行くことは難しいですが、地図の中でなら簡単に行くことができる。地図上でその場所を訪れるイメージをすると、どんな場所にあるのか把握しやすいのです。

教官として、一人でも多くのドライバーを育てつづけたい。

—教習生の皆さんの地理試験の合格率はどうですか?

高田:合格率は高いですよ。東京の地理なので、地方出身の方や外国籍の方はハンデがあると思いきや、そういう人たちの方が必死に勉強するので合格するんですよね。東京出身の人の場合、地理に慣れているがゆえに油断してしまうこともあるんです。

—不合格だった場合はどうなるのでしょうか?

高田:仮に不合格でも、またもう一回一緒に勉強してチャレンジしようと話します。あと1点くらいで落ちてしまった方は次の日とか、なるべくすぐに試験を受けることを勧めます。何点か点数が足りなかった方は、もう一度しっかり学んだうえで試験を受けてもらうようにしています。

—合格するまで勉強を見てもらえるんですね。

高田:もちろんです。時間がかかる人もいますが、皆さん最終的には合格しますよ。その後は自動車学校での二種免許試験ですね。それが終わったら日の丸交通独自の教習が始まります。

—日の丸交通独自の教習はどのようなことをされるのでしょうか?

高田:実践形式の路上教習です。安全確認や運転技術はもちろんですが、お客様から行先の情報を聞き出すのが苦手な方や口下手な方も多いので、こういうふうに聞くと聞きやすい、このタイミングで聞くといいというテクニックを教えています。例えば、実際の乗務で東京ドームまで行ってくださいと言われたとすると、東京ドームのどこなのか、どのルートでいくのか聞く必要がある。教習のなかでそれが聞き出せるように教えていきます。

—そのような教習を経て、一人前のドライバーになっていくのですね。高田さんの教官としての今後の目標は何でしょうか?

高田:タクシーの仕事は楽しいですし、それをより多くの人に伝えていきたいです。タクシーのことをあまり知らない新卒の方はもちろんですが、違う業種で何かしらに挫折して仕事を辞めてしまった中途の方もいると思います。そういった方々にうちは何度でもチャレンジできる良い会社だって知ってほしいですね。新しい世界に飛び込むのにはきっと勇気がいると思います。でも、飛び込んできていただければ、全力でサポートしますよ。


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