2022.04.25
実は、親子で一緒に働くことってメリットばかり!?親子ドライバーに気になる本音を聞いちゃいました。
親子で日の丸交通に勤務する高松さん一家。お互いの強みを活かして仕事を教え合えたり、家族のイベントに休みを合わせやすかったり、いいことずくめの日常についてお話をうかがいました。
高松(父)
2007年中途入社。ロンドンにいた経験があり英語が得意。
高松(子)
2017年中途入社。元ベーシストで三児の父。
息子の将来のことを思って、勧めた仕事でした。
―親子で日の丸交通に勤務することになった経緯を教えていただけますか?
高松(父):まず、最初は私が日の丸交通に入りました。自営でやっていたアパレルのお店をたたんで、次の仕事を探していたときに、偶然出会った仕事でした。本当は別の業界の会社から内定が出ていたんですけど、せっかく普通二種免許を取ったので、タクシー会社の話も聞いてみようと思って。実際に話を聞いてみたら、日の丸交通の方が合っていると思ったんです。
高松(子):そうだったんだ。正直、そのころは父がどんな仕事をしているのか把握していなかったんです。でも、私は前職が販売業だったのですが、そのお店が体調を崩すくらい忙しくて、夜遅くに父にタクシーで迎えに来てもらったこともありましたね。
高松(父):仕事が大変なのを見てきたし、息子にも家庭もあるから、タクシーの仕事はどうだと勧めたんです。
高松(子):そう。前の仕事をやめてから、タクシーの仕事について詳しく話を聞くようになって。やはり、父が働いているというのは大きかったんですよ。結果として今の方が休みが多くて収入もいいからワークライフバランスが取れるようになったんです。今、子育て中なんですけど、子どもの顔もちゃんと見られるようになりました。
高松(父):とりあえずやってみたらという感じだったけど、合っていたみたいで良かったよ。自分で働く時間をコントロールできる仕事の方が合っていたのかも。
各界から親子指名いただいています。
—お父さんの勧めでこの会社に入って、結果、大正解だったということですね。
高松(子):そう思います。親子関係が良好だから話を聞くことができたんです。それがなかったらこの会社に入っていないと思いますよ。家族のスケジュールも合わせやすいんですよね。私の子どもの誕生日に、父が休みを合わせて来てくれたりするんですよ。
高松(父):今では、同じ会社どころか、同じ車を使って仕事をしていますからね。
—同じタクシーに乗っているんですね。そのメリットはどういったところなのでしょうか?
高松(父):私を気に入ってくださったお客様に「明日も頼むよ」と言われたとき、自分が明け休だったりすると「代わりに息子が来ますので、よろしくお願いします」って言えることですかね。その後からは、高松親子指名でお願いしますっていう依頼が来るんですよ。親子で指名してくださるのは嬉しいですね。実は芸能界とかスポーツ界とか政府関係者とか、色々なお客様が高松親子を指名してくださるんですよ。
高松(子):その流れが多いけど、逆のパターンもあるよね。父でもいいですかっていう。
—親子指名っていいですね。普段、お二人で仕事の話をすることもありますか?
高松(子):ありますね。仕事の話を家でできるのはありがたいです。乗務員って仕事中は基本一人なので、ほかの乗務員と顔を合わせることはあまりないですからね。父の住む実家が近いので、仕事の帰り際に立ち寄って、朝ごはんを食べながら「昨日どうだった?」とか「こんなお客様がいてさ」とか話をするんです。
高松(父):私も若い人に聞きたいことがあったりするのですが、わざわざ会社の若い子をつかまえて聞くわけにもいかないじゃないですか。でも、息子なら気軽に聞けるので助かりますね。
父から子へ、子から父へ、互いに教えられることがある。
—親子で働いていて良かったと思うときはどんなときですか?
高松(子):親子で観光タクシーをやっているのですが、接客について教えてもらえることですかね。父が観光タクシーチームのリーダーをしている上に、ロンドンにいたことがあるから英語もできるんです。なので、外国の方とどう接すればいいのか教えてもらえるのは助かっています。外国の方は文化の違いがあるから、こうした方が喜ばれるとか教えてもらっています。
高松(父):外国の方の場合、日本人相手の接客とは全然違うからね。日本人は観光地に行って、そこはどういう場所なんだとか、どういう経緯で建てられた建造物なんだとか、うんちくみたいなものを知りたがりますけど、外国の方がそれを求めているとは限らない。外国の方は日本人と違って、うんちくより、その場その場の雰囲気を楽しんでいるので。あと、日本みたいな家電量販店って外国になかったりするので、日本人が喜ぶ名所より秋葉原の方が面白いとおっしゃる方もいます。観光タクシーをやるなら、そういう文化の違いを知っている必要があるんですよ。
—お父さんから観光タクシーのノウハウを教えてもらっているんですね。逆に息子さんから教えてもらうことはありますか?
高松(父):息子からはUber TaxiやGOなどの配車アプリの扱い方を教えてもらいますね。操作の仕方も教えてもらうのですが、どこに行ったら呼ばれやすいといったようなコツもよく知っているんですよ。かなりデータ分析とかしているんだと思うんですけど。
高松(子):いや、データ分析ってほどのことはしてないよ(笑)でも、人がいっぱいいるところにタクシーのお客様がいるとは限らないというのは、新しい考え方なのかもね。お客様を求めて走っている空車のタクシーの数を考えると、他のタクシーが走っていない都心から離れたところで配車アプリの呼び出しを狙う方が効率がいい。そういう営業スタイルが自分にマッチしていただけなんですけどね。
高松(父):そこは、昔と違うところだね。ずっと流しでお客様を乗せてきた人には、この道に人がいるとか、なるべく道路の左側を走ったほうがいいとか自分なりの理論がある。でも、配車アプリが中心になってくると都心より郊外の方がニーズがあったり、営業手法が変わってきているなと。繁華街にいつでもお客様がいる時代じゃない。若い人ほど配車アプリの活用方法を知っているので、息子から教えてもらうことはいっぱいありますよ。
高松(子):親子だとちょうどよく年齢が離れているから、お互いに教え合えることが多いのかもしれないね。
—お二人の親子関係が良いから、そういったメリットがあるということですね。最後にお二人の今後の目標を教えていただけますでしょうか。
高松(子):子どもが大きくなった時、大きい家が必要なので、そのための資金を貯めたいと思っているんです。そのためには、より多くの人を乗せて、より稼げるようになりたい。いずれは、通訳案内士の資格を取得して、観光タクシーで父のように仕事ができるようになりたいですね。
高松(父):自分の年齢に合った無理のない働き方で仕事をつづけていくのが個人の目標です。年齢的に体力が落ちてきたら、それに合わせて働き方を変えていけばいいんです。会社的には、若い人がもっと増えてくれたらいいなと思いますね。自分の息子に勧めたくらい、若い人にとっても本当にいい会社だと思いますので。