2022.03.07

タクシー×写真=フォトジェニック!?写真家の一面を持つタクシー乗務員だから撮れる一枚がそこにある。

タクシー乗務員はあらゆる道を走っている。だからこそ、写真映えするスポットにも詳しくなるというもの。今回は、写真が趣味の亀井さんに、タクシー乗務員だから見つけられる穴場スポットや撮影のこだわりについて聞いてみました。

亀井

1995年中途入社。愛用のカメラはNikonの750。

タクシーと写真は、相性バツグンでした。

―写真にハマったきっかけを教えてください。

亀井:2013年に観光タクシーを始めて、色々な観光スポットを検索したり尋ねたりしたときに携帯で写真を撮り始めたのがきっかけです。あの頃は観光タクシー第1期だったから手探りで、観光スポットをよく知るために東京タワーなどを撮ってまわっていました。

―その後、どのような経緯で個人的に写真を撮るようになっていいたのですか?

亀井:観光タクシーの資料作りのために写真を撮っているうちに、観光スポットだけじゃなくて人の生活とか街並みに目がいくようになって、個人的に写真を撮るようになっていました。

―個人で撮影されるスポットはどうやって見つけているのでしょうか?

亀井:仕事をするなかで東京の都心部から住宅街まで行くので、気になったところをメモしておくんです。仕事中はカメラを持たないから、休みの日にその場所に行って撮ります。仕事で色々なところを走っているから見つけられるんですよ。ネットで検索しても、ありきたりなスポットしか見つかりませんからね。

―穴場を見つけられるわけですね。今まで走っていて見つけた、穴場スポットは?

亀井:いっぱいありますよ。よくあるのは住宅街ですね。例えば、東急線や東急池上線は住宅街を抜けていくのですが、住宅街に電車が入ることでいい雰囲気のスポットになったりするんです。こういうところはドライバーだから見つけられるスポットだと思います。

仕事が趣味に役立ち、趣味が仕事に役立つ。

―仕事の中で、写真を撮っていることが役に立ったことはありますか?

亀井:観光タクシーで、桜の時期に穴場スポットにお連れして喜ばれたことがありますね。ソメイヨシノが咲く前の3月上旬くらいに、日本橋の中央通りの裏にオカメザクラがさくスポットがあって、とても綺麗なんです。その頃はまだ知られていないスポットで。そこに観光タクシーのお客様をご案内したら非常に喜ばれました。普段から、観光案内本に載ってないような街中の何気ないお花見スポットを探していて、そこの写真をお客様に見せて喜ばれたこともありますよ。

―仕事にも役立っていますね。ほかにも写真好きのドライバーがいるかもしれません。そんな方におすすめのスポットはありますか?

亀井:都心部は都心部でいいのですが、ちょっと外れたところに人々が息づいている場所があるんです。営業所の近くで言えば、スカイツリーの真下の商店街とか。スカイツリー周辺の下町の雰囲気はとってもいいですよ。スカイツリーばかり注目されますけど、その下には変わらない街がある。スカイツリーができる前からあった街がまだ息づいている。そこを見てもらいたい。とても風情ある場所ですから。視点を広げればそういう場所は色々あるんです。

タクシー乗務員として働きながら、人の思いを写真に収めていきたい。

―写真を撮る上でのこだわりはありますか?

亀井:人の思いが感じられる写真を撮りたいと思っています。北米の写真家たちの写真を見たときに、そういうものを感じて衝撃を受けたんです。言葉で伝えたくても伝わらないことってありますから、私はそれを写真で表現できたらなと思っています。

―深いですね。それはどんな写真になるのでしょうか?

亀井:私はタクシーとストリートをテーマにしたいと思っているんです。タクシーって東京のストリートで、とても重要な役割を担っていますよね。色々な人を乗せ、色々な思いを乗せている。そんなタクシーは、私にとって大きなテーマの一つなんです。ずっとストリートの中のタクシーを撮っていきたいし、ドライバーをつづけながらお客様とも関わりつづけていきたいと思っています。

―では、その写真の数々をご紹介いただけますでしょうか。

亀井:オリンピックカラーの東京タワーです。六本木ヒルズのスカイデッキから撮りました。あそこは回数券を買いたいくらいいいですよ。インスタグラムのフォロワーからもフォロワー外からも人気が高かった写真です。三脚は立てずに手持ちで撮っています。

亀井:スカイツリーの周りにもこんな景色が広がっているんです。スカイツリーとひまわりの融合が新鮮ですよね。8月上旬くらいまでしか見られない景色なんです。時期によってはチューリップや鶏頭の花が植えられます。この花壇は駒形橋の袂にあって、仕事で走りながら見つけたスポットです。

亀井:浅草に行ったら必ず案内するところです。雷門の前の隈研吾さんの建築の8階展望台。有名なスポットですけど、仲見世通りを上から一望できて、海外の人にも人気です。

亀井:こちらは、お花茶屋の踏切。街中をスカイライナーが通るその一瞬を撮りました。普段の何気ない街並みに近未来的なスカイライナーが通る。そんな下町の日常風景の一コマです。

亀井:普段走っていて、この標識が交差しているモチーフがすごく魅力的だと思って撮った一枚。タクシー乗務員ですから、標識も大事にしていて。ほかにも「止まれ」などの交通標識も重要なものだと思っています。

―素晴らしい作品の数々、ありがとうございました!


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