2022.03.07

なまりと地元トークは武器になる!コンクリートジャングル東京で自分らしく働く地方出身者座談会。

東京のタクシー会社、日の丸交通。でも、そこで働く社員が東京出身者ばかりとは限らない。今回は、東京のタクシー会社で働く決断をした地方出身の皆さんにお話を聞きました。地方出身者だからこそ感じる仕事の魅力を教えていただきます。

山田

2019年新卒入社。長野県出身。コミュ力に自信あり!

安部

2014年中途入社。宮城県出身。前職は飲食業界。

田代

2021年新卒入社。愛知県出身。元水泳インストラクター。

絶対に東京でタクシー乗務員になるんだ。強い意志で両親を説得。

—上京のきっかけを教えてください。

田代:実家が愛知で、日の丸交通への就職を機に東京に出てきました。就職したら実家を出ようと思っていましたし、何より東京の道に詳しくなったらかっこいいかなと思って(笑)

山田:ちょっと分かります(笑)地方にいたころは、いつか東京の色々な場所に行ってみたいなと思いました。私の実家は長野ですが、山梨の学校に入学したのを機に実家を出て、就職を機に上京しました。

安部:私は前職の飲食店の仕事で東京に異動になった際に上京していました。二人は新卒でいきなり東京に就職するって話になったとき、親御さんは反対しませんでした?

田代:めちゃくちゃ反対されましたよ。東京という点と、タクシーという点で。でもちゃんと自分の意思が固いことを伝えて、仕事の良さも分かってもらって、今ここにいます。

山田:どこも同じですね。私も親には反対されましたよ。でも、自分はどうしても東京でがんばりたいんだって何とか説得しました。

安部:特に上の世代の人はタクシーにいいイメージを持っていないですよね。私の場合、いまだに「女性なのに大丈夫?」とか言われますから。でもそれって昭和のタクシーのイメージ。私たちでそれを払拭していきたいですね。

鉄板の地元トークで、お客様と大盛り上がり。

—地元について教えてください。

山田:私は長野県長野市の出身です。長野なのでスキーやスケートが楽しめるのは魅力ですね。地元が自然豊かなところだったので、東京に来たころは地面が全部コンクリートで土が見えないので落ち着かなかったです。

田代:地元は愛知県のみよし市というところです。でも、みよし市と言っても伝わらないので、人に話すときは名古屋市と豊田市の間と言うことにしています。

安部:私は宮城県の仙台市。仙台と言っても地元は県庁所在地付近ほど都会じゃないんですよ。田舎は空気が美味しいし、食べ物も美味しいです。でも、地方って一家に一台車がある環境だから、タクシーは暇そう。仕事に関しては東京で良かったかな。

山田:そうですよね。電車もバスも本数が少なくて。最寄り駅はおじいちゃんたちの憩いの場みたいになってます。

―お客様と地元トークで盛り上がったりしますか?

田代:それはもうあるあるですよ。最初のきっかけはお客様から「お兄さんどこ出身?」って聞かれることからですね。愛知は出張で行ったことあるとか、知っている人も多いから地元トークが弾むんですよ。話が盛り上がると楽しいですし、また乗ってくれないかなって思うようになります。

安部:宮城も出張で行ったことあるというお客様が多いですね。宮城は観光地もグルメもあるから、そういう話で盛り上がることが多いです。地元が宮城で良かったと思いますね。

山田:地元の話題がきっかけで盛り上がることありますよね。私が一番印象的だったのは、京橋で乗せたおじいさんですかね。同じ長野出身の方で、車内で『信濃の国』という長野の県歌を歌っていました。長野県民は地元愛が強い人が多いのか「なんで東京なんか来ちゃったの?もったいない」と言われたりもします(笑)

複雑でだだっ広い道こそが東京からの洗礼。

―東京で働きつづけるうえで、大変だと思うことは何ですか?

田代:タクシーの場合は、満場一致で道じゃないですかね。

安部:間違いないですね。

田代:とにかく車線が慣れないんですよ。4車線とか5車線とか当たり前じゃないですか。田舎は1車線か2車線が多いんです。

安部:そう。最初は道広すぎて無理って思ったなあ。

山田:同感です。あと、東京の人って高速道路じゃなくてもけっこうスピード出しますよね。

田代:そうですね。でも、私の場合、地元の愛知も飛ばす人が多いから慣れてる(笑)田舎の方が走りやすいことは間違いないですけどね。東京の道は複雑すぎる。

山田:アンダーパスとかオーバーパスとか、陸橋とか立体交差は怖いかな。行き過ぎたりしないかなとか。

安部:本当にそう。東京の道ってなんでこんなに走りにくいんだろうっていまだに思います。

お客様のため、自分のためにあえてなまってみた。

―大変ですね。逆に地方出身者だからこその強みはありますか?

安部:知らない道は早めにお客様に聞いておかないと大変なことになることがありますよね。なぜか目的地の地下を通過みたいな。

山田:ありますね。

安部:だから、私の場合はお客様から全然知らない場所を指定されたら、意図的になまったりすることがあります。

田代:どういうことですか(笑)

安部:地方出身者をアピールして、東京の道を知らない雰囲気を出すんです。そうすると親切に教えてくださるお客様が多くて。知ったかぶりで遠回りしたり、目的地にたどり着けなかったりするより、最初にちゃんと教えてもらった方がお互いに損がないと思うんですよ。

山田:大事なことですよね。お客様にとっては関係ないわけですけど、予め新人で地方出身者だから、道が分からないというのは伝えておくべきだと思うんです。そうすることで避けられるトラブルもあると思うので。

田代:私は先入観なくいろいろなエリアに行けることも地方出身者の強みなんじゃないかと思います。東京の人だと歌舞伎町は怖いとか先入観があるから敬遠するエリアがあるらしいです。でも、私は先入観がないので、いろいろなエリアに行けるんです。

タクシー乗務員を、子供たちの憧れの仕事にしたい。

―地方出身であるということが武器になるのですね。興味深いお話でした。最後に皆さんの今後の目標を教えてください。

安部:タクシーはまだまだ男性の仕事のイメージが強いですよね。でも、この仕事って男女も年齢も関係ない。自分がこの仕事をつづけることで女性乗務員がもっと増えるきっかけになってくれたら嬉しいです。あと、二人のような若い乗務員が増えて、業界全体が若返るといいなと思います。

田代:私の目標はドライバーのイメージ向上ですね。まだまだタクシーの乗務員って不愛想とか怖いとかマイナスイメージを持たれがちなので、払拭できるように働いていきたい。毎日、お客様に元気に挨拶したり、自分にできることから始めています。タクシー乗務員のイメージが向上すれば、僕らのように若くしてタクシー乗務員になることを親に反対される人もいなくなるんじゃないかなと思います。

山田:そうですね。私も思いは同じです。タクシー乗務員はある程度年齢を重ねた方が消去法で仕方なくなるような仕事じゃない。若い人でもタクシー乗務員というキャリアの選択肢がある。稼げるし、ちゃんとした仕事なんだということは伝えていきたい。自分の仕事ぶりが、いずれ業界全体イメージ向上に繋がっていくことを願っています。

安部:パイロットとかサッカー選手と同じくらい、タクシー乗務員になりたいという子供が増えてくれたら嬉しい。そう思いながら、お客様の子供に笑顔で手を振ったりしています。


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