2022.03.07
日の丸交通の研修制度はひと味違う!ペーパードライバーの私が一人前のタクシー運転手になれたワケ。
タクシードライバーになるにはどうしたら?売上を確保するには?新米ドライバーが気になるこれらの質問に、未経験から始めた入社3年目の佐藤さんにお聞きしました。日の丸交通の充実した研修制度により、どのようにドライバーが育っていくのか、必見です。
佐藤(仮名)
2017年中途入社。昼日勤で無理なく稼ぐ女性ドライバー。
未経験者がタクシー運転手のなるためのはじめの一歩。
—未経験での入社とお聞きしました。
佐藤:未経験どころか、ペーパードライバーでした(笑)
—不安はなかったのですか?
佐藤:そんなに抵抗はありませんでした。乗務時間を自由に決められるから、早く帰れる。そんな自由な働き方に惹かれました。今では家に帰るのは早いと16時半、遅くとも17時半とか。私の場合はこれより遅くなることはないですね。「まだみんな働いてるけど、私は終わり!」っていう優越感があります。
—研修について教えてください。
佐藤:まずタクシーセンターで地理テストに合格しないといけないので、地理の勉強から。本社で教材をもらって自習して、教官と答え合わせをしていきます。期間は、だいたい1、2週間ほどでした。
—最初の難関ですね。
佐藤:大変でしたね。都内に住んでいる方だったら大体分かると思うんですけど、私は埼玉に住んでいたので。でも多くの方が1回か2回で合格しています。教官に教わったり、同期と雑談したりしながら、リラックスして勉強することができました。
—次の難関は?
佐藤:タクシードライバーになるには、二種免許が必要なので、教習所に通って試験を受けます。
—二種免許は、普通の免許とはかなり違うものなのですか?
佐藤:走り方がそもそも違いますよね。タクシーって車線変更も一般より多いし、すり抜けていくことやUターンも多い。確認しなくてはいけない周りの状況が多いんです。でも、運転が嫌いでなければ、すごく難しいというわけではないと思います。
段階を踏んでしっかり教育。それが日の丸交通流の研修。
—その後はいよいよ、会社での研修が始まりますね。
佐藤:はい。まずは接客練習です。「いらっしゃいませ」から始まって、ドアを閉めて目的地を尋ねてっていう一連の流れをひたすら練習します。機械のメーターボタンを押して運転している体で進めて、「ここで止めてください」と言われたら周囲を確認して止める、といった具合です。この一連の動作は繰り返しやっておいて良かったなと思います。現場でも基本は変わらないので、研修で最初から体で覚えておくのがいいですね。
—実際に路上を走る研修は、どうでしたか?
佐藤:最初は近場から始めるのですが、そのうち空港に向かったり、高速を使ったりと難易度が上がってきます。段々レベルアップしていく感じですかね。ペーパードライバーだったので、久々に高速に乗った時はドキドキしましたよ。
—大丈夫でしたか?
佐藤:お客様役の教官も、お客様役に徹するだけじゃなくて、こっちが困っている部分は適宜サポートしてくれるので大丈夫でした。
—研修時は目的地までのルートをどうやって考えるんですか?
佐藤:研修では2パターンありました。目的地をナビに入れるパターンと、「道がわからないのでご案内お願いします」と言ってお客様にご案内いただくパターンです。
—今はナビがあるから簡単ですよね。
佐藤:それが最初は、ナビ入れて走る方が難しかったです。指示してくれた方が楽ですね。ナビだと自分で確認しなきゃいけないので、集中力が必要になるので。
研修を終えても、最初の1年は勉強あるのみ!
—路上教習を終えて、研修は修了ですね。
佐藤:最後は、最終試験担当の教官を乗せてロールプレイングをします。一通りちゃんとできるかのチェックを受けて、合格すれば修了。ここまで、大体1、2ヶ月くらいだと思います。早い人で1ヶ月。長いと2ヶ月以上というイメージです。
—佐藤さんはどうでした?
佐藤:私は2ヶ月近くやっていたのかな。でも試験は全部一発合格でした。未経験ペーパードライバーでも、そんなに難しくはないんですよ。
—実際に営業を始めてからはどうでした?
佐藤:やっぱり最初は大変でしたね。道がわからないのでお客様が言ったことが理解できない。「どこどこに行きたいので、何々通りを行ってください」みたいな。最初は教えてもらうしかないですよね。1年経ったくらいから道も覚えて、こちらから提案できるようになりました。
—東京中の地理が分かるようになるのですか?
佐藤:いえ実は、今でもよく知っているのは港区、千代田区、中央区のあたりだけ。研修時に走っていた近辺を、そのまま営業エリアにしちゃいました。営業スタイルも自分で決められるからこその利点ですかね。この3区はいいですよ。ビジネス街なので会社のお金で乗ってくれるし、狭くてクネクネした道もない。子どもや自転車の通りも少ないので、事故の危険も少ないですし。
ドライバ―それぞれの安全運転がある。
—研修を振り返って、特に何を学んだのでしょうか? やっぱり地理ですか?
佐藤:やはり、安全第一ですかね。研修を終えても、営業所の朝点呼でも、その点は何度も共有されます。
—安全のために、気をつけていることは?
佐藤:無駄に走らないこと。私はなるべくタクシー乗り場でお客様を乗せます。街中で動き回っていると事故のリスクが高いけど、タクシー乗り場にいれば順番さえ待っていれば乗せられるので。私の場合は、午前は東京駅につけて、午後は六本木ヒルズ。イベントがある時は東京ビッグサイト、コロナ前の観光客が多かった時は帝国ホテル、というように利用者を狙えるスポットを固定しています。あくまで、個人の営業スタイルなので、人によって違うと思いますが。
—最後に、今後の目標は?
佐藤:安全第一に気をつけて無事故無違反で10年やっていると、個人タクシーを始められるんです。個人事業主になれば、手取りも上がるだろうし、シフトも自分の自由。今のところ無事故無違反なので、これからも安全に気をつけて無理せず働いていきたいですね。その時には、運転もだいぶ上手くなっているじゃないかな。