2023.02.09
これからはUberとGOの時代。アプリを華麗に使いこなすフランス人ドライバーが語る、二大覇権アプリの魅力。
タクシーアプリが普及し、いまやタクシーは待つものではなく呼ぶものになりました。そんなタクシーの新時代にドライバーはどんな営業をしているのか。今回はUberとGOを使いこなすアバディさんに詳しいアプリの使い方や戦略についてお聞きしました。
アバディ
2021年中途入社。家族を何より大切にするフランス人ドライバー。
タクシーの仕事を知ったきっかけは日の丸交通の“YOU”だった!
—はじめに入社の経緯について教えてください。
アバディ:私は7年前にフランスから日本に来ました。日本に来てからしばらくは飲食店やスポーツジム、引っ越し業者など本当に色々なところで仕事をしていたんです。日の丸交通の前は飲食店で働いていたのですが、勤務時間が長いのでなかなか家族の時間が取れないことが悩みで、もっとプライベートの時間が取れる仕事に転職したいと思っていました。
—ご家族は日本にいらっしゃるんですか?
アバディ:みんな日本で暮らしていますよ。妻が日本人で息子が一人います。息子が5歳になるのですが、もっと一緒にいてあげたくて。調べたらタクシーは隔日勤務なら月に11日働けばいいし、もっと家族の時間を取れるのではないかと思いました。
—タクシー会社のなかでも日の丸交通を選んだ理由はなんだったのでしょうか?
アバディ:「YOUは何しに日本へ?」という番組が好きでよく見ているのですが、そこに日の丸交通の外国籍ドライバーが出演していたんですよ。そこで外国人も日本でタクシードライバーをやれるんだと知って、すぐにネットで調べて日の丸交通の求人に応募しました。
—きっかけはあの有名番組だったのですね!それから実際に入社してみていかがですか?
アバディ:最初は道を覚えるのが大変でしたが、もう1年くらい仕事しているので慣れましたね。お給料も飲食店で働いていたときの額を超えています。
UberとGOそれぞれの特性を知り、自分にあった使い方をすることが大切です。
—売り上げをあげる秘訣は、やはりアプリでしょうか?
はい。私の場合は売り上げの半分くらいはGOとUberですね。
—うわさのGOとUberなのですが、その違いは何でしょうか?
アバディ:まず、タクシーをお待ちのお客様がいるという通知の仕方が違いますね。GOはアプリを入れている近くのドライバー全員に通知がいくので早い者勝ちです。でも、Uberは早い者勝ちではありません。
—GOとUberは通知のルールだけでも全然違うのですね。
アバディ:それぞれにメリットとデメリットもあります。Uberは通知がきた時点でお客様の目的地が記入されていますが、GOは入っていないときもある。ただ、キャンセルが多いのはUberなんですよね。GOと違って通知がくるのは近くにいるドライバーばかりではないので、タクシーの到着までに時間がかかるケースもあって。待っている間にお客様がほかのタクシーを見つけることもあります。GOの場合、タクシーを呼んだ時点で迎車料金がかかるのでキャンセルは少ないようですね。個人的な感覚ではGOでお客様を乗せたときは、まずワンメーターの近距離移動ということはないので、そこはドライバーにとっては嬉しいところです。
—アバディさんはどちらのアプリを使うことが多いのでしょうか?
アバディ:私個人としてはUberの方が使いやすいと思っています。それはもう好みの問題ですね。
アプリのおかげで売り上げ1位になることも!みんなにこの仕事をおすすめしたい。
—アプリ以外でお客様を乗せることもありますか?
アバディ:ありますが、営業はやはりアプリがメインですね。アプリが普及してきたので、路上で手を挙げてタクシーを止める人は年々減ってきていると思います。今、アプリを使わずに売り上げをあげようと思ったら、時間帯によって人の流れを計算したり、かなり計画的に営業していかないと厳しいと思います。
—やはり、そうなってきますよね。ちなみにアプリで売り上げをあげるための作戦はあるのでしょうか?
アバディ:アプリでの営業に限らず、自分の得意なエリアを見つけることが大切ですね。私の場合は六本木、渋谷、恵比寿のエリアを走ることが多いです。UberやGOの通知がよくくるエリアでもありますしね。そのエリアから乗る人って行先も似ているんですよ。渋谷から六本木、六本木から麻布十番、麻布十番から恵比寿みたいなルートが多くて、そのエリアをぐるぐる周っています。同じところを走っているから道を覚えますし、ナビを見る必要もなく、最短距離で安全に素早くお客様を乗せることができるので楽ですよ。
—アプリで営業していて一番良かったことは何でしょうか?
アバディ:一度、一日の売り上げが全社1位になったときがありました。そのときは、みんなが褒めてくれて嬉しかったですね。これだけドライバーがいるなかでも、一人ひとりの売り上げをしっかりと見てくれているんだなと感心しました。
—それは嬉しいですね。最後にこれからタクシーの仕事を始めようと思っている方々へのメッセージをお願いします。
アバディ:タクシーの仕事は時間を作りやすいので、私は3週間ほどお休みをいただいて6年ぶりくらいにフランスに帰ったんです。これは外国の方に良く言うのですが、日本でこれだけの休みを取って自分の国に帰れる会社ってなかなかないんですよ。それだけでも本当に幸せです。あとは、アプリをうまく活用すればすぐに稼げるようになりますし、日本で接客業をしている外国の方は、一度タクシーの仕事について調べてみてほしいです。本当におすすめの仕事ですよ。